マイルを貯めている目的は「特典航空券」で飛行機に乗ること。でもいざ調べてみると「ゾーン」「シーズン」「発券」など聞き慣れない言葉が並んでいて、わたしも最初はよくわかりませんでした。
この記事では特典航空券の仕組みから実際の予約手順まで、初心者のわたし目線でできるだけわかりやすく解説します。
✈️ 特典航空券とは何か
特典航空券とは、現金の代わりにマイルを使って航空券に交換できる仕組みです。ANAマイレージクラブ会員であれば、貯めたマイルをANA便の国内線・国際線の航空券と交換できます。
✅ 特典航空券
- マイルで交換する航空券
- 現金支払いは基本不要
- 席数に限りがある
- 搭乗してもマイルは積算されない
- 不足分を現金で補えない
📄 通常航空券
- 現金・カードで購入
- 搭乗でマイルが積算される
- 早期割引・各種割引あり
- 空席があれば購入可能
1マイルの価値は使い方によって大きく変わります。通常の買い物でのマイル利用は1マイル=1円相当ですが、国際線ビジネスクラスの特典航空券に使うと1マイル=8〜16円相当になることも。コツコツ貯めたマイルで憧れのビジネスクラスに乗れるのが陸マイラーの醍醐味です。
🔢 必要マイル数の考え方
特典航空券に必要なマイル数は以下の3つの要素で決まります。
① 区間・ゾーン:どこからどこへ飛ぶか(国内線は距離、国際線はゾーンで分類)
② シーズン:いつ乗るか(ローシーズン・レギュラーシーズン・ハイシーズン)
③ クラス:エコノミー・プレミアムエコノミー・ビジネス・ファーストのどれか
この3つを組み合わせて必要マイル数が決まります。同じ路線でもシーズンやクラスによって大きく変わります。
搭乗日によって「ローシーズン」「レギュラーシーズン」「ハイシーズン」の3つに区分されます。お盆・年末年始・GWなど旅行者が集中する時期はハイシーズンとなり、必要マイル数が増えます。逆にローシーズンは同じ路線でも少ないマイルで乗れます。
🗾 国内線の必要マイル目安
国内線特典航空券は区間の飛行距離(マイレージ)によって必要マイル数が決まります。以下は2026年5月19日搭乗分以降の新制度による片道1区間の目安です。
| 距離帯(区間基本マイレージ) | ロー(L) | レギュラー(R) | ハイ(H) | 代表的な路線例 |
|---|---|---|---|---|
| 0〜300マイル | 6,000 | 6,500 | 9,000 | 東京〜大阪・名古屋 沖縄〜宮古・石垣 |
| 301〜800マイル | 7,000 | 8,500 | 10,500 | 東京〜札幌・福岡・広島 大阪〜沖縄など |
| 801〜1,000マイル | 8,000 | 9,500 | 12,000 | 東京〜沖縄 名古屋〜沖縄・宮古など |
| 1,001〜2,000マイル | 9,500 | 10,500 | 13,000 | 東京〜石垣・宮古 札幌〜沖縄など |
※ 2026年5月19日搭乗分以降の片道1区間の必要マイル数です。往復の場合は往路・復路それぞれのマイル数を合算します。
※ L=ローシーズン、R=レギュラーシーズン、H=ハイシーズン。国内線はエコノミー(普通席)の場合の数値です。
※ 2026年5月18日以前の搭乗分は旧制度が適用されます。詳細はANA公式サイトでご確認ください。
毎週木曜日に更新される、その週限定のお得な特典航空券です。通常より少ないマイル(片道3,000マイル〜)で乗れる路線が毎週変わります。旅先にこだわりがなく「空いていればどこでも」という方にぴったりです。
🌏 国際線の必要マイル目安
国際線は出発地と目的地の「ゾーン」で必要マイル数が決まります。日本はZone1です。2025年6月24日以降の予約・発券分から片道での利用が可能になり、必要マイル数も改定されました。
チャートは片道のマイル数で表示されています。往復の場合は往路・復路それぞれのシーズンのマイルを合算します(単純に2倍ではないことに注意)。
| 目的地(Zone) | エコノミー(Y) 片道マイル |
ビジネス(C) 片道マイル |
代表的な都市 |
|---|---|---|---|
| 韓国(Zone2) L / R / H |
6,000 / 7,500 / 12,000 | 18,000 / 20,500 / 25,000 | ソウル |
| アジア2(Zone4) L / R / H |
15,000 / 17,500 / 25,000 | 40,000 / 42,500 / 47,500 | バンコク・シンガポール クアラルンプールなど |
| ハワイ(Zone5) L / R / H |
17,500 / 20,000 / 32,500 | 40,000 / 42,500 / 67,500 | ホノルル |
| 北米(Zone6) L / R / H |
20,000 / 25,000 / 36,000 | 50,000 / 52,500 / 82,500 | ロサンゼルス・NY サンフランシスコなど |
| 欧州(Zone7) L / R / H |
22,500 / 27,500 / 39,000 | 55,000 / 57,500 / 90,000 | ロンドン・パリ フランクフルトなど |
※ 2025年6月24日以降の予約・発券分に適用される片道マイル数です(ANA公式チャートより)。
※ L=ローシーズン、R=レギュラーシーズン、H=ハイシーズン。
※ 往復の場合は往路・復路それぞれのシーズンのマイルを合算します。詳細はANA公式サイトでご確認ください。
日常払いをANAカードに集約すると年間約35,496マイルが貯まる計算(Step4・支払い戦略記事参照)。2年間コツコツ継続すると日常払いだけで約70,992マイルになります。
東南アジア(Zone4)ビジネス往復:80,000マイル〜(ローシーズン片道40,000×2) ⚠️ 日常払いだけでは惜しい
ハワイ(Zone5)ビジネス往復:80,000マイル〜(ローシーズン片道40,000×2) ⚠️ 同様
でも、ポイントサイトのクレカ案件を数件こなすだけで一気に10,000〜30,000マイル追加できます。2年間の日常払い+ポイントサイト活用で90,000マイル超も現実的。戦略的に貯めれば、東南アジアやハワイのビジネスクラス往復も2年で射程に入ります!
📅 旅行計画から搭乗までのタイムライン
「約1年前から計画する」と言われても、具体的にいつ何をするのかイメージしにくいですよね。例を使って整理します。
▶ PHASE 1|〜1年以上前:マイルを貯める期間
2025年〜2026年:ANAカード+ポイントサイトでコツコツマイルを貯める
2026年4月頃:バンコク往復ビジネス(80,000マイル〜)に向けてマイル残高を確認。不足していればポイントサイトの高額案件を集中的に消化
▶ PHASE 2|予約開始の数週間前:空席を把握する
2026年4月上旬:ANAサイトの特典カレンダーで希望日前後の空席状況を確認しはじめる。日程に柔軟性がある場合は空席のある日程を探しておく
▶ PHASE 3|予約当日(355日前):勝負の朝
前日深夜23:00〜:先行反映を確認しはじめる(深夜に座席が開放されることがある・非公式情報)
当日 午前9:00ちょうど:予約開始日(国際線は355日前の9:00)にANAサイト・アプリでアクセス→即予約。システムが重い場合はアプリに切り替えると繋がりやすいことも
▶ PHASE 4|予約後〜搭乗まで:発券を忘れずに
予約後〜2027年3月:予約完了を確認。出発の72時間前までに発券手続きを行う(国際線は出発72時間前が発券期限)
2027年3月:搭乗!✈️
ANAマイルの有効期限は積算月から3年間です。計画的に貯めていても、長期間放置すると失効してしまいます。特典航空券の予約を見据えてマイルの残高と有効期限を定期的に確認しましょう。マイルの管理方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
📱 予約から搭乗までの手順
ana.co.jpにログイン→「マイルを使う」→「特典航空券を予約する」から空席照会ができます。「特典カレンダー」を使うと空席のある日が一覧で確認でき便利です。予約開始時間は国際線が355日前の午前9時、国内線(WEB)が355日前の午前9時30分(いずれも日本時間)です。この30分差が人気路線では「取れる・取れない」を分けることがあります。※ 2026年5月19日搭乗分以降の国内線は午前9時開始に変更になります。最新情報はANA公式サイトでご確認ください。
希望の便を選択→必要マイル数と現在のマイル残高を確認→申し込みへ。発券時点でマイル口座に必要マイル数がある場合のみ予約できます。不足分を現金などで補うことはできません。人気便は往復で検索するより片道ずつ検索する方が空席を見つけやすい場合があります。
予約後に「発券」の手続きが必要です。発券期限は搭乗日の前日まで(国内線)または出発72時間前まで(国際線)。発券と同時にマイルが引き落とされます。発券後のキャンセルは手数料が発生します。
通常の航空券と同様にチェックインして搭乗します。なお、特典航空券での搭乗はフライトマイルの積算対象外です(搭乗してもマイルは貯まりません)。
会員本人以外の方が使う場合は、事前に「特典利用者登録」(最大10名)が必要です。ANAマイレージクラブのサイトから登録できます。未登録の方の航空券は発券できないのでご注意ください。
🔥 予約の競争率・難易度をリアルに解説
「355日前に予約すれば取れる」と思っていると痛い目に遭います。実際の競争率を路線・シーズン別に解説します。
| 路線・シーズン | 難易度 | 現実 |
|---|---|---|
| 国内線(平日・閑散期) | ⭐(易しい) | 比較的取りやすい。当日〜数週間前でも空席あり |
| 国内線(GW・お盆・年末年始) | ⭐⭐⭐(普通〜難) | 355日前の開始直後に動くと取れる場合が多い |
| 東南アジア・韓国ビジネス(閑散期) | ⭐⭐(やや易) | 355日前に動けばローシーズンなら取れる可能性高い |
| ハワイ ビジネス(通常期) | ⭐⭐⭐⭐(難) | 一般会員の特典枠は1便2席。開始直後でも競争が激しい |
| ハワイ・北米・欧州 ビジネス(GW・年末年始) | ⭐⭐⭐⭐⭐(激難) | 355日前の9時開始5分で満席になることも。最高難易度 |
人気路線のビジネスクラスは、一般ANAマイレージクラブ会員の特典枠が1便あたり2席と決まっています(プラチナ・SFC会員は4席)。3人以上のグループで同じ便のビジネスクラスを取ることは、一般会員では物理的に不可能な場合があります。
① 出発1ヶ月〜2週間前のキャンセル待ち
予約したものの都合がつかなくなった人のキャンセルが、出発1ヶ月〜2週間前に出やすくなります。諦めずに特典カレンダーを定期的にチェックするのが有効です。
② 日程・路線を柔軟に変える
1日ずらすだけで空席が出ることも。また、経由便を使ったり、スターアライアンス提携航空会社(タイ国際航空・シンガポール航空など)の便で検索すると取れる場合があります。
③ 電話予約を使う
WEBより電話の方が先に仮押さえができる場合があります(国際線は9時から、国内線は9時から)。システムが重くてWEBにアクセスできない場合は電話を試してみましょう。
予約開始日の前日23時頃からANAウェブサイトで検索を繰り返してみてください。深夜23時30分〜1時頃に座席が先行して開放されることがあるという経験者の声があります(公式な情報ではありません)。絶対に取りたい便がある方は試してみる価値があります。
👫 2人以上で予約する場合の注意点
夫婦・カップル・家族など2人以上で特典航空券を使う場合は、追加で準備が必要なことがあります。
- 特典利用者登録:同行者全員をANAマイレージクラブサイトで事前登録しておく(最大10名)
- 同じ便・同じクラスで取れるとは限らない:一般会員の特典枠は1便あたり2席のため、2人での予約は取れても3人以上は同便での確保が難しい場合がある
- マイルを使う人(会員本人)と搭乗者が異なる場合:特典利用者登録が必要。名義変更は不可のため空席待ちの申し込み時も搭乗者を間違えないよう注意
- 2人で別々に予約する場合:往路・復路を片道ずつ別々に検索・予約すると、空席を見つけやすくなる場合がある
わたしは夫婦2人でビジネスクラスを目指しているので、必要マイルは2倍(例:バンコク往復ビジネスなら往路40,000+復路40,000=160,000マイル〜)が必要です。さらに一般会員の特典枠が1便2席なので、2人分を同じ便で確保できるか確認が必要です。
また夫をあらかじめ特典利用者登録しておく必要があります。まだ登録していないので、これは今すぐやっておかなければ!と気づきました。
💡 お得に取るためのコツ
同じ路線・クラスでもローシーズンは必要マイルが少なくなります。旅行時期に柔軟性がある方はシーズンチャートを確認してローシーズンに予約するだけでマイルを節約できます。
毎月29日は「ANAにキュン!」キャンペーンが開催される月があります。主に国内線特典航空券の減額マイルが中心ですが、実施内容は月によって異なり、国際線(エコノミークラス対象の一部路線)の減額マイルが実施される月もあります。29日前後に特典カレンダーやANA公式サイトをチェックするのがおすすめです。
人気路線・ビジネスクラスは予約開始直後に埋まることが多いです。国際線は355日前の午前9時、国内線(WEB)は9時30分ちょうどにアクセスできるよう待機しましょう。前日に希望便の情報を確認し、ログイン状態にして待機するのが基本です。システムが重い場合はスマートフォンアプリを試すと繋がりやすいこともあります。※ 2026年5月19日搭乗分以降の国内線は午前9時開始に変更になります。
ANA公式サイトの「特典カレンダー」では、カレンダー形式で空席のある日が一目でわかります。日程が多少ずらせる場合は空席のある日程を探してみましょう。
国際線特典航空券は往復での利用が原則でしたが、2025年6月24日以降の予約・発券分から片道での利用が可能になりました。往路だけマイルで取って復路は割引航空券を使うなど、柔軟な旅程が組みやすくなっています。また往路・復路を片道ずつ検索することで空席を見つけやすくなる場合もあります。
ANAの上級会員制度に「スーパーフライヤーズカード(SFC)」があります。一度プラチナ会員になってSFCを取得すると、年会費を払い続けるだけで半永久的に上級会員特典が使えます。特典航空券の面では一般会員の2倍(1便4席)の特典枠が使えるようになります。
プラチナ会員になるには年間50,000プレミアムポイント(フライトで貯まるポイント)の獲得が必要で、取得には数十万円のフライト費用がかかる「修行」が必要です。陸マイラーにとってはひとつの高い目標ですが、特典航空券の争奪戦で圧倒的に有利になります。SFCについては別記事で詳しく解説予定です。
✅ 予約前チェックリスト
予約当日に慌てないよう、事前に準備しておくことをリストにまとめました。
- ☐ ANAマイレージクラブのID・パスワードを確認してログインできる状態にする
- ☐ マイル残高を確認する(必要マイル数に足りているか)
- ☐ マイルの有効期限を確認する(期限切れ間近のマイルがないか)
- ☐ 同行者の特典利用者登録を済ませておく(本人以外が使う場合)
- ☐ 希望の便の空席状況を特典カレンダーで事前に確認しておく
- ☐ 予約開始時刻(355日前の何時か)を正確に把握する
- ☐ 第2・第3希望の日程・便を決めておく(第1希望が取れない場合に備えて)
- ☐ スマートフォンアプリをインストールしておく(WEBが混んでいる場合の代替手段)
- ☐ 電話番号(ANA予約センター)を控えておく(WEBが繋がらない場合)
予約日までにマイルが不足しそうな場合は、ポイントサイトの高額案件を活用してマイルを一気に増やす方法があります。ハピタス・モッピーの使い方はStep5記事をご覧ください。
⚠️ 注意点まとめ
- 不足マイルを現金・SKYコインで補うことはできない(SKYコイン=マイルを交換して作る電子マネー。発券時にマイルが足りていることが必須)
- 特典航空券での搭乗はマイルが積算されない(フライトマイルは貯まらない)
- 発券後のキャンセル・変更には取消手数料が発生する(国内線:3,000マイルまたは3,000円相当、国際線:3,000〜5,000マイル)
- 特典航空券の有効期間は新規発券から1年以内に旅行を開始する必要があり、旅行出発後の各区間は出発日から1年以内の利用が必要
- 席数に限りがあるため希望の日程・便が取れないこともある
- 特典利用者登録をしていない人の航空券は発券できない
- 国内線は2026年5月19日搭乗分より制度が変更になるため最新情報を確認
✏️ まとめ
特典航空券は「マイルをお金のように使う」ものではなく、通常では手が届きにくいビジネスクラスやファーストクラスに乗るための切り札です。1マイルの価値を最大化できるのが特典航空券最大の魅力です。
仕組みを理解すれば難しくありません。まずは特典カレンダーで自分の行きたい路線の空席状況を眺めてみるところから始めてみてください。夢が少し具体的になるはずです。
あなたの場合を計算する ▶ ANAマイル積算シミュレーター
※ この記事の情報は2026年4月時点のものです。必要マイル数・制度は変更になる場合があります。最新情報はANA公式サイトでご確認ください。
まいろ

コメント